分離能の検討

DOSY測定における拡散係数(D)の分解能

実験


平均分子量の異なる標準ポリスチレンを等重量で混合し、平均分子量の差によるDの分離度を評価しました。
ポリスチレンのピーク(δ= 7.10 ppm)でのD分布をみると、平均分子量が8倍程度異なる混合物では
Dのピークは完全に分離しました。

平均分子量4倍程度の差でDのピークトップが分離しました。

注意点

S/Nとポイント数


S/Nが良いほど、またポイント数は多いほど、分離能は良くなると考えられます。
質の良いデータを与えてやることで、ソフトウェアがILTにより本来の分布関数を推測しやすくなるためです。
しかし、ポイント数の増加やS/Nを稼ぐための積算回数の増加はその分測定時間も伸びます。

私たちは32ポイント、32回積算、トータル1024回をベースに各測定に合わせて最適化しています。
64ポイントにしたからといって分離能が2倍になるわけでもないので、S/Nとポイント数のバランスが大切です。

検出感度の検討へ→→
←←定量性の検討へ